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高野和明の「ジェノサイド」を読み終える。※ネタバレあり※ [本]



面白かった小説。
外国の小説みたいな日本人作家の作品。
高野和明は、13階段を読んだことがあるけど、これも映画化されたりすのかな!?
スケールが大きいから、邦画では無理っぽい。
ハリウッドだと予算的には大丈夫かもしれないけれども、アメリカ大統領の描かれ方が、ひどいから無理なのかなと思う部分もあるけど、ハリウッドって民主党支持の人たちが多いから大丈夫かな。

そんな視覚的な想像をしながら読める作品だった。
残虐な場面もあるけれども、戦争とはそういうものなのだろう。

ネタバレあり。




ジェノサイド

ジェノサイド

  • 作者: 高野 和明
  • 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
  • 発売日: 2011/03/30
  • メディア: 単行本






超大国アメリカが、三歳の男の子と九歳の少女に翻弄されてしまう。
どんなコンピューターにも進入できてしまう天才。
海中から湧き上がるメタンガスのタイミングまで完璧に予測してしまうから、プレデターという無人爆撃機?で副大統領まで暗殺してしまうなんて朝飯前だろう。
そんな天才が、人類を越える存在、進化した人類がアフリカのコンゴで誕生。
ピグミー族という森で暮らす人たちの中で。その少女の弟を救い出す物語。

少女の存在は最後まで明かされないので、そこまでは三歳児の新人類のアキリの凄さだと思っているんだけど、実は日本にもう1人の新人類がいたというのが最大のネタばらしになるのだろうか。

ヒントはちゃんとあるし、そこから推測できるのかもしれないけれども、コンゴのジャングルでの戦闘。アキリと傭兵を抹殺しようとするアメリカの軍事作戦。難病治療薬の開発をしながらも、公安に追われるケント・コガ。
それらの絡み合う展開のなかで、ヒントからの推測は後回しというか忘れちゃうし、気になるのは次のページの事。先の先なんていいんだ。

アメリカ大統領が野蛮で、大量殺人者というような描かれていた。
たしかに国家権力のトップにいる人は、手を汚さずに大量殺人を行なっている。悪を正すための戦争という殺人行為。その辺は小さな事にこだわっていては大きな事はできないんだってことで許されるというのか、正義のための攻撃が結果的に殺人になったとしても、それは悪人なんだからいいじゃないかと、自分が引き金を引いて銃殺するわけではないから、無責任から、戦争を支持してしまう部分はあるだろうな。大統領ではなくても。

平和を築くことの困難さを逆説で表現していたのかな。
それにしても米国大統領は野蛮な人物だった。

最終目的地が日本であるのは、日本は戦争を放棄した国だからという古賀の言葉があるように、平和な国でありたいとの願いがこめられているのだろう。

タイトルのジェノサイドは大量虐殺という意味。
人類が進化する上で、自分が優位にたつために、ネアンデルタール人などを虐殺しか可能性もあるし、人類以外の生物、植物を殺して現在の地位にあるヒト。
自分たちより上の存在が出現したときに、してきたことをやり返されるかもしれないよ?ちゃんと平和に地球と仲良しに暮らしていかないと。ってなことなのかな。


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