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連城三紀彦の「白光」を読み終える※ネタバレあり※ [本]

結構、前に読み終えていたけれどもブログ記事にしていなかった連城三紀彦の「白光」


少女殺人事件の話なのだけれども、暗い。
殺人事件だから明るい話ではなくて当然なのだけれども重たい。
殺されてしまった少女の親族の主眼で順繰りに描かれているので、被害者家族の悲しみが読んでいてつらい。少女への悲しみだけではなく、人間関係も複雑でそれがあぶりだされてきて、少女が死んでしまったのは親族それぞれに責任があり、それを自分の責任だと思っているのが二人だけ。だけど、その二人は直接的には関係ないだろうなと思えるから辛い。

ミステリーとしては、犯人が誰であるのかの衝撃はあるけれども、少女が可哀想すぎちゃってダメだ。
読むのに疲れてしまった。


ネタバレあり


白光 (光文社文庫)
白光 (光文社文庫)


少女殺しの犯人は、彼女の従妹の少女。
少女の姉の祖父が、戦時中の体験から少女の首を絞める。
その時はまだ死んでいなかったが、少女の母親の不倫相手が心肺蘇生をしている時、少女の母の姉の夫が帰宅。蘇生が確認できずに二人の男は庭に埋める。
しかし、息が残っていた少女は土から出ようとするが、少女の母の姉の娘が土の上に乗り殺害。

中心人物の女の家族と彼女の妹の家族の話で、夫と妹が不倫関係で二人の子供が死んだ少女。
妹の夫は妻の姉に恋していた。そんな複雑な人間関係。

それぞれの視点で話が描かれて、違うし視点の時に謎が解き明かされる展開で面白いんだけれども、無垢な少女の姿が描かれる場面から辛い。

幼い子供の死を扱った小説は読めない。





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