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川瀬七緒の「よろずのことに気をつけよ」を読み終える※ネタバレあり※ [本]

法医昆虫学捜査官が面白かった川瀬七緒のデビュー作品を読む。
呪いがテーマのこの作品も面白かった。

インディ・ジョーンズみたいな謎解きをしながら、田舎の隠れた悲境に入り込んでいってしまって、さぁ大変!そんな展開がいい。

文化人類学者で念仏などをの研究している中澤と彼に調査を依頼する女子大生の砂倉真由(そんな名前だからイメージが紗倉まなになってしまった)


よろずのことに気をつけよ (講談社文庫)
よろずのことに気をつけよ (講談社文庫)



ネタバレあり

祖父が惨殺された。
床下からでてきた呪術符。
祖父はなぜ呪いをかけられていたのか、祖父の過去を知りたくて砂倉は中澤に調査を依頼した。

当然、殺人事件なので警察も犯人を追う。
警察の捜査に関しては、ほとんど描かれていなくって、中澤と砂倉が呪術符の念仏を追って、高知、福島と調査をしていき、たどりついた念仏の村。

そこで爺と婆が散弾銃で襲いかかってきて、橋から飛び降りろと迫られる。
絶体絶命となったとき、ひとりの老婆が「もう止めよう」

末代まで呪っても何にもならない。
死んだ子供たちは還ってこない。
もういいじゃないか。

そんな結末。

ネタバレとしては、砂倉真由の祖父は学生時代に友人たちと雪山登山をしに、その村にやってきて子供を跳ね飛ばしてしまう。そして社の中に隠した後、橋から投げ落とした。
友人の一人の女性の父親が警察組織ができるまえの警察みたいな組織の官僚で、圧力をかけて事件はうやむやに。祖父以外の男たちは行くへ不明になるが、祖父はその女性と交際していたので、姓を変えて過去を捨てて生きる事を約束させられる。

坂東眞砂子の小説のようなおどろおどろしい雰囲気もあり、ホラー小説風でありつつも念仏を解き明かしていくミステリーでもある。


タグ:川瀬七緒
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