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川瀬七緒の「シンクロニシティ 法医昆虫学捜査官」を読み終える※ネタバレあり※ [本]

法医昆虫学をテーマにした作品の第二弾
今作も昆虫の薀蓄がありつつ、捜査の進展に役立ち。
学者の赤堀のキャラクターも相変わらずの愛らしさですいすい読んでいける作品。
田園の風習、因習が絡んでくるので、川瀬七緒の呪いをテーマにした「よろずの事にきをつけよ」のような雰囲気もあってよかった。

岩楯刑事が赤堀に恋心っぽい印象を前作でもったけれども、今作でも仕事の間柄以上の感情を抱いているような印象。冷えてる夫婦関係っぽいから、もしかしたら不倫展開もあるのか。



シンクロニシティ 法医昆虫学捜査官 (講談社文庫)
シンクロニシティ 法医昆虫学捜査官 (講談社文庫)


事件の全容は、臓器移植コーディネーターが金銭をもらい移植順序を入れ替え。
それによって受けられるべきであった移植が受けられずに亡くなった夫婦二組。
臓器を提供した遺族の警察官の五人が犯人。

コーディネーターと金を払った男を殺害。
移植を受けた絶世の美女を殺害しようとするところに警察突入で事件解決。

そんな感じ。
その過程で、遺体遺棄された場所のアリの巣から発見された雌雄モザイクという雌雄がまじっている珍しいトンボの抜け殻をもとに殺害現場を特定。それから今作も冒頭の蛆虫描写しっかりあり。
デカいやすでの描写とか、グロテスクなんだけれども、陽気で前向きな赤堀だから中和されていい具合になってる。

田舎に移住した都会からの住民の人形作りの青年と移植を受けた美女との恋の物語もあってドラマ化するにはいいんじゃないかと思う。グロテスクな虫描写をどうするか問題ありだけれども。

次作が文庫化されるのは来年だろうか。
楽しみだ。



法医昆虫学捜査官 (講談社文庫)
法医昆虫学捜査官 (講談社文庫)



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