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桃ノ木坂互助会を読み終える※ネタバレあり※ [本]

法医昆虫学シリーズの川瀬七緒の「桃ノ木坂互助会」
桃ノ木坂に住む老人会の話なのだけれども、ダークヒーローの老人たちだけれども、なんだか嫌な感じがしてしまうんだけれども、同様の行為を本業にしている女の登場で、三つ巴の展開になると思いきや、あっけなく終わってしまう。



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街中の態度わるいやつに嫌がらせをする老人会。
ゴミだしマナーが守れない人には、そのごみを郵便受けにつっこんだり。
街から追い出して、安全で快適な街をつくることを目的としている老人会。

態度悪い男がやってきて、そいつを追い出しにかかる。
なかなかしぶとい男。そして、どこからか老人会の情報が漏れている。

対立が激化し、男が反撃。
老人会の女性が歩道橋から突き落とされる。


女の恨みを晴らします。
隠しカメラ、隠しマイクを仕込んで、幽霊演出したりして、精神的に追い込み自殺までもっていく。
そんな事を商売にしている女たち。

彼女たちが依頼を受けてターゲットにした男。
老人会とバッティング。

三つ巴の展開になっていくと思いきや、老人会が女の行為に気が付く。
部屋に勝手に侵入したことが女に知れてしまって、老人会は手出ししにくくなる。

男がカメラの存在に気が付いて、女を襲う。
かけつける老人会。

警察を呼んで無事に解決。



女が老人を呼ぶときにモールス信号をつかったりする伏線、老人会に新規加入した老女が「代理ミュンヒハウゼン症候群」という看病する私って素敵と思ってしまう病気だという伏線。

これらが見事に絡めてあって良かった。

とはいえ、老人会が女の存在に気が付いた後の展開が、もう少し三つ巴の戦いがあってもよかったと思う。
誰が誰にやっているか不安にさせる感じ。こんがらがってわかりにくいけれども、最後に全部がすっきり開通する展開。


とにもかくにも、川瀬七緒は面白い作家だ。



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