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真保裕一の「おまえの罪を自白しろ」を読み終える※ネタバレあり※ [本]

誘拐小説が好きだし、真保裕一は誘拐の果実という良い誘拐小説を書いているのでこれも面白いんじゃないかと思って読んだけれども、そんな事はなく。

政治家の駆け引きが中心で面白くない。
誘拐要素はほぼないというか、時限装置としての役割だけで誘拐された少女がかわいそうなだけ。

誘拐犯を当てるのは無理。


政治家の孫が誘拐される。
身代金の要求などはなく、おまえの罪を自白しろとの要求がくる。

孫娘を誘拐された衆議院議員の宇田。
橋梁建設で総理の友人の土地を通るルートへ変更させた。その指示が総理官邸側からあったという疑惑。

その事実を告白すれば総理の足を引っ張り、我が身も肩身が狭くなってしまう。
だけど、告白しないと孫娘は。

じゃぁ別の罪を告白すればいいかと思うけれども、罪を告白したら党内で力を失って、築いてきた地盤、政治家一族が終わってしまう。

罪を告白して辞職、総理との関係も語らず。
その代わりに県議の息子の次の衆議院選挙での公認を取り付ける。

警察はメールの送信元アドレスを追っても海外サーバー経由されまくって追っても意味ない。
身代金の要求もないから犯人と接触できない。誘拐現場は下調べされつくして防犯カメラのたぐいはない。Nシステムにも引っかからず。動機がありそうな人物から捜査するが手掛かりが得られない。

そんな事を総理側とやりとりしつつしてたら、非主流派の幹事長が横やり。
この機に乗じて総理を引きずり降ろすぞ!と動き出す。

宇田は罪を告白記者会見を行う。
犯人からメールがきて「それじゃない。もう一回。」

いよいよ総理との関係を告白しなきゃいけなくなる宇田。
秘書になりたての次男が、総理はは支持率下がってもう終わりだから、総理を落とす約束を幹事長としよう。そして次期衆院選で公認の約束と取り付ける。との戦略を提案。

それしかないって事で幹事長と密談。密約。

宇田は会見で告白。
孫娘は解放される。

犯人は、そこまでの物語にはまったく関係ない人物。
24年前に人を殺して埋めた。
その土地が再開発されることになり、このままでは遺体が発見されてしまうから、地元の代議士である宇田を失脚させて開発を中止させよう。事実、開発は中止が検討されはじめる。

そんな理由で誘拐。

犯人に気が付いたのが宇田の次男。
気がついた明確な証拠ってもない中で、推測で気が付く鋭さ。
それで警察と密約して宇田の議員辞職会見で再開発の調査は継続する。
宇田が自費で行う。それが議員を務めてきた責任だ。

それに焦った犯人は、遺体を掘り起こすしかないと行動。
張り込みしていた警察に逮捕される。

宇田家は、辞職会見で疑惑には答えずに、一方的に再開発の話をしたのは警察と犯人逮捕に協力するためのものだったとして株を上げる。

県議だった宇田の長男は、総理への忖度に関わっていた疑惑があるため公認を得られず。
秘書になる前、自立し会社を経営していた次男。会社が失敗し損失補填してもらった代わりに、秘書になった次男。父の政治家としての振る舞いが好きではなく距離をとっていた彼は疑惑なく真っ白なので衆議院に立候補し当選。
幹事長が総裁、総理となり次男は功績を買われ政治家として新たな人生を歩む。



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