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五十嵐貴久の「波濤の城」を読み終える [本]

五十嵐貴久の波濤の城
炎の塔に続く銀座第一消防署の消防士、神谷夏美が主人公の小説。

炎の塔は映画「タワーリングインフェルノ」のオマージュで今作は映画「ポセイドンアドベンチャー」のオマージュ作品。

消防士が活躍して最後は最悪の結末ってことにはなることはない。
そんな衝撃的結末を迎えることはなく、最後まで諦めることなく奮闘する神谷夏美と上司の柳雅代が熱くカッコいい。

豪華客船に乗船した経験がないので、船のつくり、イメージがつかめない部分があったけれども、特に最後のほうの救命艇の設置にかんしてよくわからないけれども、話の勢いがすごいので問題なし。

神谷夏美シリーズは三部作で「命の砦」がラスト。

物語は、炎の塔から数か月後。
遅めの夏休みを取得して、彼氏と豪華客船旅行を計画したら彼氏が仕事。
上司の柳に愚痴ったら「じゃぁ一緒に行こう」ってなって乗船。

その船には種子島のカジノ誘致計画を進める与党の政治家夫婦が乗船し、船舶会社は定期航路を取得のための接待が行われている。予定の航路を変えて深夜に種子島沖で花火を打ち上げる計画。

そこに超巨大台風接近。
そのまま進めばぎりぎりで台風をかわせるはずだったが、排水パイプが損傷。それにより浸水し冷却システムダウンしエンジン停止してしまう。迫ってくる台風に直撃。

船長は、船は安全ですとアナウンスし船室に留まるよう指示。
政治家夫婦とVIPルームに設置してある救命艇で脱出をしようとするが、副船長と争いになる。

棄権を察知した船員は独自に乗客を救出しはじめる。

神谷と柳はフロアに残っている乗客を救助。上階の甲板にでようとするが火災で上がれない。
迫ってくる炎をかわすためにランドリーシューターから階下へ。そこから上に登っていかなけれなならない。浸水はじまる床下のダクトを進んだり、崩れた階段を即席爆薬で突破したり、底が抜けたエスカレーターにロープを張ったり、強固なガラスをぶち壊したり・・・いろいろな困難を越えて甲板へ。

ロックが壊れて動かない救命艇を動かすためにウインチを解除。
救命艇は海へ落下。神谷も力尽いて落下するが、救命艇に乗っていた柳たちにより救助される。

船長は、VIP救命艇に乗り込む直前に副船長の争いになり、扉が開いたままスイッチが押されて落下。政治家夫婦死亡。船長は展示されていた救命艇で脱出しようとするが、搭乗人数の争いになり船長落下。

その船長を神谷が発見。瀕死の状態の船長を重傷を負っている神谷が救助。
船長は、船を沈めて自らの船長としての指示、行動を正当化するための船員だけを助け、政治家が提案した予定航路を変更する花火計画を道義的責任があるのでは?互いに助け合えると持ち掛け、責任から逃れようとする計画が失敗に終わる。





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