結構、前に読み終えていたけれどもブログ記事にしていなかった連城三紀彦の「白光」


少女殺人事件の話なのだけれども、暗い。
殺人事件だから明るい話ではなくて当然なのだけれども重たい。
殺されてしまった少女の親族の主眼で順繰りに描かれているので、被害者家族の悲しみが読んでいてつらい。少女への悲しみだけではなく、人間関係も複雑でそれがあぶりだされてきて、少女が死んでしまったのは親族それぞれに責任があり、それを自分の責任だと思っているのが二人だけ。だけど、その二人は直接的には関係ないだろうなと思えるから辛い。

ミステリーとしては、犯人が誰であるのかの衝撃はあるけれども、少女が可哀想すぎちゃってダメだ。
読むのに疲れてしまった。


ネタバレあり



白光 (光文社文庫)