今日で半年間の放送を終える。

最後は、空飛ぶ車「カササギ」で舞いあがる。
なんとも良い話ではあったのだけれども、尻すぼみ感もすごくあった。

子供編がものすごく良かった。
人が成長する姿、成長させる大人のどちらの立場にも身を置いて見ているのが楽しい。

朝ドラの主人公は成長していく。
それがヒロインの役どことだと思うか、朝ドラらしい成長物語が見られるって期待が大きかった。

大人になったら向上心はあるんだけれども、それほど強く、剥き出しという感じではなく、優しい心で他人の気持ちを尊重する。それが温かい物語を産むので良いのだけど、それがマイナス方向にも働いている。

平常時から良い事が起こって話が盛り上がっていくのではなくて、平常時から悪いことが起こって気分が落ち込むことで物語の起伏になる。そこから這い上がって平常時に戻る。平常時から上に行くってのがあまりない。


子供の頃に空を飛ぶこと、パイロットになることに憧れて、大学で人力飛行機のサークルに入って、大学を辞めて航空学校に入学してパイロットの免許を取得。

そのままパイロットになって活躍するって展開が朝ドラっぽいんだけど、父親がなくなって実家の工場を継いだ母親を手伝い、就職が決まっていたパイロットになるのを断念する。

それなら変な恋愛ごっこがあった航空学校編はいらなかった。
バードマンで人力飛行に関わって、パイロット、航空機製作に興味を持って、菱崎重工に就職。
父親の夢であった航空機の開発に没頭している時に、父が他界。
母と共に工場を守るために実家に戻る。バードマンで設計をしていた刈谷先輩と再会して、空飛ぶ車の開発に協力していく。

そんな流れの方が自然だったのに。
航空学校編は何のためにあったのだろうか。

朝ドラらしくない我が強くないヒロインを繊細に演じていた福原遥さんが良かった。
子供を演じた浅田芭路さん、祖母を演じた高畑淳子さんなど素晴らしい演技だった。

祖母の言葉、舞の夫になる貴司の短歌。
よい言葉が沢山ある良いドラマだった。


NHK連続テレビ小説:https://www.nhk.or.jp/maiagare/