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アンディ・ウィアーの「火星の人」を読み終える※ネタバレあり※ [本]

火星の人 (ハヤカワ文庫SF)
火星の人 (ハヤカワ文庫SF)

アレス3という火星探査計画中に、不慮の事故で火星に取り残された男の物語。
火星でサバイバルすることになったマーク・ワトニー。

小説は彼が書き記した日記形式で進む。
極限状態でも努めて明るく、冗談を織り交ぜて描かれている文体がいい。
彼が生きているとわかり救出するために動くNASAのドラマもいい、

水を作り出す方法などの化学はよくわからなかったけれども、そんな事はわからなくっても、それが必要なんだってことはわかっていればいい。

物事がうまく進みそうな時に、ハプニング。
それは絶望的じゃないか?と思う展開でも、ワトニーをはじめ登場人物はあきらめない。
すごく前向きになれる。いい作品だった。


ネタバレあり





最終的にワトニーは救出される。
死んじゃったら絶望的で、この小説がなりたたないからハッピーエンドしかありえないと思う。
地球へ帰還したときの話はない。

お風呂にはいっていなくって体臭がきつい彼がほかの乗組員に敬遠される結末。
最後までジョークで終わらせる明るい展開。


とはいえ、途中までは困難がいっぱい。
じゃがいもを作るのに水を作っていたら、水素で爆発。

居住スペースのハッチの中にいるときに、通常以上の開閉により劣化が生じて吹き飛ばされる。
パスファインダーをとってきて地球と通信できるようになったら、作業中に通電してしまってパスファインダーが壊れて通信できなくなる。

ワトニーへの食糧補給船が、貨物の不均衡によ打ち上げ失敗。

通信切れ前にNASAからもらった手順書で車を改造して、次の火星探査計画アレス4で使用する予定の火星離陸船の場所まであと少しの場所のクレーターで車横転。

火星離陸船で飛び立つが、救出ポイントまでの距離が離れていて、彼を救出に戻ったアレス3の乗組員の宇宙船は、船体を爆弾で吹き飛ばして空気を排出することで角度を変える。

こんなアクシデントを次々に科学的にクリアしていくワトニーとNASA。
アレス3の乗組員が、火星に戻るために補給線を受け取るのだけれども、それが中国のロケットブースターだった。日本より中国の方が宇宙開発費用も多いんだろうけれども、日本活躍してほしかった。
今はもう日本は過去の国ってことなんだろうな。

そして、もしその補給線を受け取ることに失敗したら、ヨハンセン以外の乗組員は自殺。ヨハンセンが残りの食料と乗組員を食料としてワトニー救出のために火星に戻る計画を、乗組員がひそかに立てていて、そこまでやれる覚悟をもつってすごい。


リドリー・スコットにより映画化。
主演はマット・デイモン。
重力少なく、気圧も低い火星でのサバイバルをどんな風に映像化するのか楽しみ。


宇宙サバイバル
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