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岡嶋二人の「タイトルマッチ」読了 [本]

岡嶋二人のタイトルマッチを読み終えた。
誘拐小説なのだけど、中心は被害者家族、親族。

警察は、名前もろくにでてこなくって、署長、課長、主任、捜査員という名詞で出てくる。
そんなんだから、余計に誘拐されてしまった健一の親と叔父が際立ってくる。

ネタバレあり。




トリックは、これといってとくにない。

作品発表当時は、小型のテープレコーダーで再生速度をゆっくりにするものが珍しかった!?それを利用して電話をかけるということくらいかな。

誘拐された健一の父親で元世界王者の最上、最上の弟でタイトルマッチに挑戦する琴川が、同じボクシングジム所属のボクサーの種村の声を聞き間違えるというか、知らない声と認識させるトリックに利用される。

そう、誘拐犯は「種村」

結果がわかれば、さかのぼって考えると動機がばっちり。
その動機についてちゃんと書かれているんだけど、種村の声ではない。との二人の証言。
種村が勤める会社の人間の彼への評判で犯人から外れる。

だけど、とりあえずアリバイだけは確認しないのかな。
アリバイ確認すれば、アリバイ証明なんてできないだろうし、動機はあるし、背格好だって一致するだろうし、デパートの監視カメラに映ってる可能性だってある(当時は監視カメラないのか?)

2日後のタイトルマッチにノックアウトで勝て。という脅迫で、時間がなさすぎたのと、早い段階で元ボクサーで最上、琴川と対戦したことのある城所が犯人としてあがったから、そこばかりに集中してしまう捜査ミスがあったとしても、デパートでの聞き込みで、捨て子騒動がでてこないのが変。

聞き込みの事件とは関係なくっても、デパート内で捨て子があったらとりあえず捜査にやってきた刑事に、そのことできたのかと思ったりして話をしてしまうものなんじゃないかな。

とはいえ、終盤のタイトルマッチと捜査が交互に描かれる展開のスピード感がすごくって面白かった。
城所が死んだときには、残りページ数が少ないし、どーなんの?と思ったけど、種村なら納得。

甥の健一のために戦う琴川の男気がすごくいい作品。

読んでるときに、漫画「はじめの一歩」のキャラクターを想像しながら呼んだ。
琴川は、幕ノ内をちょっとやんちゃにした感じ。
最上は、鷹村。
重松会長は、名前忘れたけど会長。
世界チャンピオンのジャクソンも名前忘れたけど、鷹村が戦ったチャンピオン。

週刊少年マガジンは、高校卒業してぱったり読まなくなってしまったから、今はどーなったのかな。


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