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岡嶋二人の「解決まではあと6人」を読み終える。 [本]

岡嶋二人の小説「解決まではあと6人 5W1H殺人事件」を読み終える。
小説について書くときは、ネタバレさせて書いている事が多いけど、この作品はネタばらしすることができない。
犯人を書くくらいなら簡単にできるのだけど、事件の真相は読み進めていくと「なるほどねぇ」とすっきりと、意外とシンプルなものなのだけど、そこに至る経過が複雑に絡み合っているというか、複雑に絡みあるような書き方をしている。

その絡み合い方が、今まで読んだことのないタイプで、それを解きほぐして書いていく文章力も労力も持ち合わせていないので、ネタバレさせられない。

各章が「WHO」「WHERE」「WHY」「HOW」「WHEN」「WHAT」となっていて、それぞれに別々の探偵が5人登場し(最終章のWHATには探偵ではなく警察)、平林貴子という女が調査を依頼する。
探偵同士は何の繋がりもなく、進んでいく調査で読み手は、「こことここが繋がったか」と6人目の探偵として調査するって感じ。

ひとりの探偵、警察が主人公のミステリーとは違う謎のほどけ方をしている。
事件の真相の謎が、絡み合っているように描かれなくって、各章の探偵はそれぞれの情報しか持ち合わせていないから、謎があまり進展していないように書かれている。

そこがこの小説謎解きを面白くさせている。

事件の真相だけ知りたいのであれば、本屋に言っても古いから置いていないかな、ブックオフでもなかなかお目にかかれないかな、図書館ならなるかな、講談社文庫の今作の320ページから読めばいい。真相だけ知っても意味はないと思うけれど。

やっぱりハズレなかった岡嶋二人。
なんでも屋大蔵でございます (講談社文庫) / 岡嶋 二人」はハズレだったけど、私の中では現在1敗しかしていない天才作家。


解決まではあと6人 (講談社文庫) / 岡嶋 二人


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