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岡嶋二人の「ダブル・プロット」を読み終える。 [本]

ダブル・プロット (講談社文庫) / 岡嶋 二人

「記録された殺人」に未収録作品の三編を加えた短編小説。
岡嶋の短編を読むのは三作品目。

やっぱり岡嶋は長編のほうがいいなと思った。
つまんなくはないんだけど、これは長編にしたらもっともっと面白いことになっていたのではなかろうかってのがあったから。

「迷い道」と「密室の抜け穴」
この二つは、良かった。

こーゆう短編から長編に膨らんでいくのかな。
長編に膨らまなかったから、トリックはそのままに短編にまとめたのかな。

ネタバレあり。







「迷い道」は、トリックっぽいのはないんだけど、人間関係のうまさ。
雨の中、車同士の衝突事故。
相手の車内の遺体の処理を、絶妙のタイミングで引き受けらせられてしまって、同乗していた自分につきまとう女との関係がきりにくくなる。
だけど、男は思いつく。
このウザイ女を、遺体の処理を押し付けてきた男に殺させよう。
だけど、その男がひき逃げ直後に死んでしまったり、遺体処理したときに落とした女の時計の指紋がでてきて、ガソリンスタンドの男の証言もあり、遺体運んだ車も未処理だったりで、刑事への言い訳できず。
そんな状況なんだけど、それをもっと緻密に計算する男を主役にして、その謎を解きほぐしていく刑事との対決みたいな展開でやったら面白そうだったな。

「密室の抜け穴」は、密室トリックだから、膨らますのは難しいかもしれないけれども、トリックは面白かった。
深夜のテレビを観ていたという証言で、これが証言ミスだなとすぐにわかってしまったけれども。


表題の「ダブル・プロット」は、岡嶋二人が作中に登場している感じの作品。
岡嶋二人のひとりである井上夢人が解説に書いているけれども、本人たちはマッチのくじ引きで書く人間を決めているわけではなようだけど、どうやって書いているのかな。



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