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セバスチャン・フィツェックのラジオ・キラーを読み終える※ネタバレあり※ [本]

セバスチャン・フィツェック「ラジオ・キラー」
入り組んだ話だったので、どう書くとわかりやすくネタバレまでいけるのか迷う。
節が細かくて、それによってテンポがすごく良く読みやすい。

ラジオ局を占拠した犯人と交渉人の物語。
恋人、家族に問題を抱えていて、実はそれらが互いに繋がっていたという話。

結末の遺書の件がすごく悲しいけれども感動的。

ネタバレあり





結末から書くと、裏切り者は、ベルリン警察特別出動隊隊長のゲッツ。
こいつがギャンブルで作った借金のために、元恋人であった主人公であり交渉人のイーラを裏切る。
だけど、イーラはあなたは私にそんな事はしない。と彼の人間性に訴えて窮地を脱出するので、完全に悪魔に魂を売ったわけじゃなかったのだけれども。

なんというのか、ネタバレまでの過程を書いていくのがしんどい。
読むのはしんどくないのし、話が複雑に絡み合ってはいるんだけれども、わかりやすく紐解かれていくのだけれども、長文要約がうまくできない。

最後までゲッツの裏切りはわからなかった。
ヘリコプターの場面でもゲッツの行動は理解できるし、本部長のイーラに対する言動、検察のファウストを助けるために動いていると思い込まされていたから。まさかの本部長の優秀さに驚かされた。



ストーリーネタバレ

ラジオ局を占拠した精神科医のヤン
ヤンに指名された交渉人イーラ

ヤンが立てこもり事件を起こしたのは、突然、行方不明になった恋人レオニーを探すため。
恋人は大物マフィアの娘で、証言をするために証人保護プログラムを受けていた。

マフィアは彼女を探している時、検察ファウストは、マフィアにレオニーを殺害すると持ちかけ賄賂を貰う。
そして交通事故を偽装してグレーゴアの死亡をマフィアに示す。(P331、P364)

ヤンの事件でマフィアは娘が生存していると確信。
借金苦のゲッツを利用してイーラと一緒に探させる。

ゲッツの上司は検察ファウスト側なので、強行突入で事件を終わらせようとする。
そうなると困るゲッツはイーラを暴走させて阻止に動く。

レオニーがスイスにある別の保護施設へ移動するためのスペイン飛行場で見つかり、ドイツ警察により連行されヤンが立てこもるラジオ局へヘリコプターで連れてこられる。

ヤンとレオニーの再開で、レオニー、ゲッツが撃たれる。
ゲッツのほかに、グレーゴアの殺害命令を受けていた裏切り者がいた。
撃たれたレオニーを救急車で搬送するためにストレッチャーに乗せて運びだそうとするが、ゲッツが警察本部長にピストルを突きつけ、ヘリコプターで運んだ方が早いと訴える。
イーラも同乗する。

ヘリは病院へは行かない。
全てを理解したイーラ。

イーラの次女キティがマフィアに殺害されようとしている。
ヘリから降りる条件として、マフィアに殺害をやめさせるようゲッツと交渉。
イーラは、手首を切り、太腿を切り。交渉しないのであれば、ここで死ぬとゲッツに決意を示す。

元恋人としてイーラを裏切りきれないゲッツはマフィアに連絡。
次女の写真が携帯が送られてきたのを確認しイーラは意識がなくなる。

ヘリを飛ばすゲッツ。
しかし、乗っているレオニーはダミーの人形。
ラジオ局屋上で、ヤンの行動が読み切れないベルリン警察本部長。
撃たれたレオニーをストレッチャーに乗せて、ゲッツの異様な行動に不信感を持ちダミー人形を乗せた。
GPS付の人形で彼らは逮捕される。

レオニーは防弾チョッキを着用していたので血はダミー。

イーラは携帯電波から居場所が発見され一命を取り留める。
ヤンは刑務所。

イーラとヤンの交渉にでてくるイーラの家族の問題。
長女の自殺と次女との確執。
ヤンが長女の担当医だった。
長女は脳腫瘍。何もわからなくなり死ぬ前に自ら決着をつけるために自殺をするとの遺書を残していた。
それを次女が隠した。遺書には、次女が長女の恋人を奪った事が書かれていたから。

遺書を読み終えたイーラの部屋に次女のキティがやってくる。
抱き合う二人。




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