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川瀬七緒の「紅のアンデッド」を読み終える※ネタバレあり※ [本]

法医昆虫学捜査官シリーズの第6弾「紅のアンデッド」
今作は、食べ物と昆虫、動物を絡めた食品添加物について記載されている箇所があるのだけれども、物語にはそんなに関係ない部分で気持ち悪くなる。とはいえ、法律の範囲内だから大丈夫だろうし、子供の頃から何度も食べてきているのだから今更仕方ない。そのものの形をしていたら無理だろうけど、見た目からはわからないのだから大丈夫だ。

抹茶風味に作るのにつかわれている銅クロロフィルという材料が蚕沙という蚕の排泄物から取り出したものであったとしても、ゼリービーンズなどに使われている香料カストリウムがビーバーの肛門近くからとれる分泌物だとしても。

今作では、赤堀は警視庁の組織である捜査分析支援センターに所属している。
そこにはプロファイラーの広澤と鑑定技術研究開発の波多野も所属していて、赤堀的なキャラが2人増えて、次作以降の独自路線と捜査一課の対立が激しくなっていくのだろうか。

それから赤堀の過去が岩楯に明かされる。
突発的に岩楯に語ってしまったのだけれども、それによって二人の関係が微妙に変化していくような気がする。

相変わらず虫が跳ね飛びまわる。
最後の虫が飛び出してくる展開は脳内で映像化したら、しばらくトライポフォビア(集合体恐怖症)になってしまう。



ネタバレあり



荻窪の民家で殺人事件。
部屋には大量の血痕と左手の小指が3本。
住居に住む遠山正和、妻の亜佐子と素性不明の人物。

近所の住民に話をきいても、遠山夫婦の周囲を捜査しても疑わしい人が誰もでてこない。
刑事の操作により遠山正和のアルコール中毒と回復後の依存症のセミナー開催。アルコール以外の菜食主義のセミナー参加。妻の趣味の染め物が判明。

赤堀の死亡推定時刻、ヤケド虫の大量発生。ウジ虫による小指の蚕食の違い。
広澤のプロファイリングでは行きずりの犯行ではない。波多野による小指の状態の栄養状態から素性不明の小指は菜食主義の可能性を指摘。

それらを基にしても捜査が進まない。疑わしい人物にすらあたらない。
遠山家で大量発生しているヤケド虫の駆除をすることになった赤堀、岩楯、鰐川。
虫の通路を追っていくと床下。床下の砂利をどけると閉じた井戸。蓋をあけると大量のヤケド虫が飛び出し、底には遺体。

指が切り落されて被害者は行方不明の事件が起きた竹ノ塚の住人橋爪宅でもヤケド虫が大量発生していた。そこへ急行すると、部屋の奥から重要人物の宗方大和、遠山亜佐子がでてくる。
23年前の事件も床下の井戸の中に死体を隠していた。

橋爪は宗方君江と不倫し大和が産まれる。
君江は橋爪の妻を殺害。帰宅した橋爪は死体を床下の井戸の中に遺棄。
菜食主義の君江は大和に動物は悪だと植え付け育てる。動物性の衣食住に関するものを一切受け付けない大和。カウンセリングのまねごとをしていた遠山正和は大和にロールケーキを食べさせた後、動物性の添加物が使用されていると伝える。食べればなんてことないだろ?という軽い気持ちで。
怒りで正和を殺した大和。母の君江に連絡した大和。君江は橋爪に連絡をとり、23年前と同じ遺体遺棄を実行。正和に虐げれ生きてきた妻の亜佐子の協力で。



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