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ロスト・シンボル上下 ダン・ブラウン [本]

ロスト・シンボル 上 / ダン・ブラウン
ロスト・シンボル 下 / ダン・ブラウン

ロバート・ラングドン教授シリーズ第三弾。
なんか、ちょっと、物足りないというか、ヒーローになりすぎって感じ。

ネタバレあり。ラングドンは、教授だからヒーローじゃないから、死んだと思った状況から復活!みたいなのはいらない。
水中で呼吸ってのは、現実にありえるみたいだから、超人的な活躍ってわけではないんだけど、なんだかヒーローっぽい感じが好ましくなかった。

「天使と悪魔」「ダ・ヴィンチ・コード」の秘密結社も馴染みなんてないし、建築物とかも馴染みがないんだけど、フリーメイソンってのが、なんだかよくわかんない集団。
キリスト教を相手にして戦ったり、解読したりした前2作とちがって、これと戦ってる!って感があんまりない。
戦ってる相手は、全身刺青男なんだけどそいつが進化するために、何を信じてるのか。ってのがわかりにくい。

キリスト教の知識は乏しいけど、なんとなくキリスト教のイメージってあるし、それを歪曲した感じで捉えてる悪みたいな考えのほうが、わかりやすかった。

フリーメイソンのピラミッドにまつわる、「古の神秘」とかもそんな超自然的なパワーなんてありえないんじゃないの?ってラングドンよりの考えで読んでるから、それをマジで信じるピーターと仲良くしているラングドンもちょっとわからない。その辺の考えはなしで、それを越えた別の次元での信頼関係があるんだろうけど。

そんな「古の神秘」の答えが「聖書」だったってのも、ダン・ブラウンはキリスト教嫌い!みたいなイメージがあったので、なんだそれ・・・って感じ。

もちろん、お金が絡んで宗教は、本来の形を失ってしまった。
古来の純粋な宗教の教え、思考というのが、フリーメイソンの「聖書」であって、それを守っているピラミッドの暗号。という、現在の宗教を批判的に捉えてるのは前の2作と同じイメージ。

あと、消化不良なのは、ピーターの妹のキャサリンの「純粋知性科学」
これが全然、活躍しない。
刺青男はどーして、キャサリンの実験をぶっ壊したかったのだろうか。
古の神秘に関わることだからなんだろうけど、世界への影響がどーなるのかが、もう少し書かれていてもいいんじゃないかなって思う。

ちなみに、刺青男は死んだと思われていたピーターの息子の「ザカリー」
これには、ちょっと驚きだったけど、よく考えたらそーだよな。刑務所内の男が、ザカリーの財産を簡単に動かせるわけがないんだから。

全体を通して、なんだか物足りないというか、消化不良というか、もやもやって感じ。
それでも、つまらなくはない。
でも、前の2作は越えられなかった。

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