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誉田哲也の「ブルーマーダー」を読み終える※ネタバレあり※ [本]

誉田哲也の姫川玲子シリーズ「ブルーマーダー」
姫川班シリーズは、文庫化されてから読んでいたけれども、ブックオフでキャンペーン価格で売っていたから購入。

前作「インビジブルレイン」での捜査過程で、上層部の意向を無視して警視庁勤務だった姫川は、池袋署へ。
そこで発生したブルーマーダーと呼ばれる殺人鬼の捜査をする。

過去の作品のように犯人に迫っていく捜査というのもそれほどないし、事件の謎解きがあるわけでもない。
次に繋がる合間の話というか、姫川が菊田へ思いを伝える刑事としてではない男女の関係がすっきりとする話だった。

読んでいてつらくなる悲劇的な描写がそれほど多くない。
殺人の場面はグロテスクではあるけれども。追い込まれている家庭環境というのはない。

前作までは、松下奈緒と香里奈とかが入ってきていたけれども、今作では、完全に姫川=竹内結子だった。


ネタバレあり


関係ないけれども、報道ステーションの天気予報のBGMが「ドラゴンボールのオープニング 摩訶不思議アドベンチャー」だった。

こっちより、ドラゴンボールZの方が気持ちが盛り上がる。
たまーに、仕事中に聴いてるけれども他の人には内緒にしているけれども、きっとみんな子供のころに聴いたいてアニメソングって、テンションあがると思う。

ドラゴンボールZ「CHA-LA HEAD-CHA-LA」」:http://youtu.be/CrOF1X1mbEg


この作品で一番大きなネタバレは、姫川が思いを寄せていて、両想いだったはずなのに警察の階級が邪魔していたのか、今一歩踏み出せなかった菊田が結婚していた。その事を姫川は知らなかった。

てっきり姫川と菊田はなんだかんだと一緒になるのかと思ったけれども、もしかすると井岡とあるかも!?

姫川が捜査していたブルーマーダー事件
菊田が捜査していた振り込め詐欺で逮捕されたが護送車の事故で逃走した男の事件

この二つが繋がっているのだけれども、ブルーマーダーと呼ばれていた木野のところに逃走犯の岩淵が偶然転がり込んで、木野の殺人の手助けをしていた。ただし、一切殺人の部分には関与していず、遺体の処理などのみ。

二人が繋がっていることが判明していなず、木野逮捕直後に菊田が張り込みしていた場所へやってきた岩淵。
逮捕しようとしたら、反撃されて拳銃奪われてしまって菊田と相棒を人質にして立てこもり事件発生。

そこへ姫川がやってきて、単身乗り込む。
自分が菊田へ隠してきていた、かといって打ち明けなければならない理由もなかったであろう、自分の過去の暴行事件について語る。犯人への憎悪、殺意など。

その隙をついて菊田の火事場の馬鹿力で岩淵を抑え込み事件は解決。

大怪我の菊田を見舞って、菊田夫人と顔合わせる姫川。
恋愛感情のわだかまりもほぐれて、すっきりしたであろう姫川と菊田。

警視庁へ戻ったらまた一緒に班を組もうと爽やかな別れ。

この最後の章はよかった。
次の姫川作品が楽しみになる作品だった。

他の姫川班の面々との絡みがある短編集みたいな作品を出した後で、警視庁へ戻った姫川の作品がでるのかな。


ブルーマーダーの殺しの方法はそんなことできるの?って感じではあった。
石割るハンマーでたたいて、骨が折れた人間を小さく折りたたんでバッグにつめる。
裂創とかでそうだけれども、凶器がなにかわからないものなのかな。

ブルーマーダーの木野は元警察官。
二年くらいで退官して、やくざに潜入するスパイとなる。なぜかスパイであることがばれて、拷問をうけるが途中で逃げ出す。
自分を売ったのが誰だったのかを探すための殺人。
暴対法により組織犯罪への対抗ができなくなってきた警察の代わりに、殺しの正義で手当たり次第にやくざ、半グレ、外国人犯罪グループを襲撃し委縮させる。
悪には悪で対抗し、結果的には正義を達成したという木野。

無法の悪と法の下の正義の警察が戦うのは難しいんだろうな。







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