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ピエール・ルメートルの「わが母なるロージー」を読み終える※ネタバレあり※ [本]

ピエール・ルメートルの「悲しみのイレーヌ」「その女アレックス」「傷だらけのカミーユ」に登場したカミーユ・ヴェルーヴェンの物語。

各章は時間で細かく切ってあって、テンポよく読みやすい。
時限爆弾の制限時間に追われつつ、犯人と交渉というシンプルな展開ながらスピード感があって良かった。



話は、「その女アレックス」と「傷だらけのカミーユ」の間。
パリで爆発事件発生。
首謀者が警察に自首してくるが、男はカミーユとしか話さないと告げる。
ある事件で有名になっていた警察官だから。

男は第2次世界大戦時の不発弾を7発、一日おきに爆発するように仕掛けた。
母親を釈放し、400万ユーロとオーストラリア行きのチケットを用意しろと要求。

ネタバレあり

テロ対策部隊の尋問にも耐える男。
砲弾の位置は絶対に言わない。

自らの恋人を車で轢死させた母親をなぜ釈放させオーストラリアへ行きたいのか。

仕掛けた砲弾の破裂により深夜の幼稚園が粉みじんになる。
政府は特例を極秘に認める。

母と共に釈放され車に乗り込む。
飛行場ではない場所へ進路変更。
ある公園の中へ。
そして爆弾の上に立ち、連絡用に渡されていた携帯電話の電磁波により砲弾を起爆させる。
母と共に死ぬ。


男は母を許せなかった。
彼の人生にずっと介入してくる過保護の母親。
母親がいる人生にはうんざりしていた。
この人が居ると私の周囲の人間が不幸になる。
しかし、母親の愛情も理解できるから、母と共に死ぬ。










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