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翔田寛の「真犯人」を読み終える※ネタバレあり※ [本]

誘拐児を読んだ事がある翔田寛。
久しぶりに読んだのは、誘拐をテーマにした小説が好きだから。
この作品は、時効を迎えた児童誘拐殺人事件の被害児童の父の殺人事件の捜査。

だけれども、児童誘拐事件の捜査がほとんど。
41年前の事件を27年前の時効直前の特別捜査班による再捜査の回想という形式で書かれている。

事件解決の手掛りが41年前の誘拐事件に関連があるとにらんだ捜査官が、27年前に再捜査を指揮した元警視の重藤に話を聞く。

この2重のフィルターがかかっている書き方、謎がほどけ解けていく展開で良かった。


ネタバレあり



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ピエール・ルメートルの「監禁面接」を読み終える※ネババレあり※ [本]

「その女アレックス」のピエール・ルメートルの「監禁面接」
その女アレックスの展開が凄く面白かったので、代名詞となってしまっていまだにそれを越えないピエール・ルメートルだけれども、この作品は出版はその女アレックスより前。翻訳が後になってしまったとのこと。





ネタバレあり



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セバスチャン・フィツェックのラジオ・キラーを読み終える※ネタバレあり※ [本]

セバスチャン・フィツェック「ラジオ・キラー」
入り組んだ話だったので、どう書くとわかりやすくネタバレまでいけるのか迷う。
節が細かくて、それによってテンポがすごく良く読みやすい。

ラジオ局を占拠した犯人と交渉人の物語。
恋人、家族に問題を抱えていて、実はそれらが互いに繋がっていたという話。

結末の遺書の件がすごく悲しいけれども感動的。

ネタバレあり





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くろきすがやの感染領域を読み終える※ネタバレあり※ [本]

第16回このミステリーがすごい!大賞を受賞した作品
本を購入前に、トマトがウイルスに感染して日本に広がるパンデミックの恐怖を描いた作品という程度のあらすじを知ったうえで読んだのだけれども、そんなでもなかった。

アウトブレイクのイメージを持ってしまったのがよくなかった。




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ダン・ブラウンの「オリジン」を読み終える※ネタバレあり※ [本]

ダン・ブラウンのロバート・ラングドン教授シリーズ「オリジン」
あんまり面白くなかった。というか、今までのラングドン教授シリーズと違って、暗号解読しながら、追手を先回りして、追いつかれて危機脱出しながら、歴史的建造物、美術品へあっちへこっちへ飛び回るという展開ではなかったから。

「われわれはどこから来たのか われわれはどこへ行くのか」

科学者カーシュが発見したその答えが何か。
その興味だけで、ひっぱる。
十分にひっぱれるだけの展開ではあるのだけど。

なんか物足りない感じがした。







ネタバレあり



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アンディ・ウィアーのアルテミスを読み終える※ネタバレあり※ [本]

アンディ・ウィアーのアルテミス
火星の人は面白かったんだけれども、アルテミスはなんかそうでもなかった。
主人公のジャズは良い子ではないし、26歳の良い大人が10代後半みたいな感覚で立ち回る。
文章も、落ち着きない口語体。

ジャズの仕事は表向きは運送業。
実際は、密輸品を文通(Eメール通)で知り合った仲間と売りさばいてる。
賢くて器用貧乏。スタイルはすごくよい。


月の都市であるアルテミスの科学的な仕組みの説明は、科学的知識の乏しい私は見事に納得させられてしまうわかりやすい説明。その部分は柔らかい文体で良かった。

犯罪を実行する話だから、軽妙な語り口で描いたのかもしれない。火星の人も絶望的な状況下を軽やかな文体にして希望を与えていた効果があったと思うから、わがまま娘のまま大人になったジャズの言葉で書いたのだろうか。

とにもかくにも、つまらなくはないけど、そんなに面白くもない。
下巻の緊急事態への対処は面白くなってきたし、月面での殺人事件の裏側のミステリー要素はよかった。







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誉田哲也のノーマンズランドを読み終える※ネタバレあり※ [本]

一気読みというわけではないけれども、。読み終えて記事にしていなかった誉田哲也の「ノーマンズランド」は、姫川玲子シリーズとしては、第何弾だろうか。

今作は、あまり姫川シリーズという感じがしなくて、彼女の天敵である勝俣の裏の顔がはっきりする作品。
勝俣中心でスピンオフでもよかったんじゃないかと思う。

前作では、日米地位協定絡みの事件で、今作は北朝鮮拉致絡みの事件。
時事ネタを取り込むのは良いと思うけれども、話が大きくなりすぎてシリーズ作品のファンとしては、初期の頃の事件捜査を中心にした作品に戻して欲しいなという思いもある。






ネタバレあり

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川瀬七緒の「メビウスの守護者」を読み終える※ネタバレあり※ [本]

法医昆虫学者の赤堀シリーズの第4弾
グロテスク描写がドラマ、映画化を不可能にしているけれども、新しい視点の刑事ドラマは面白い。
蛆虫の雨は背中が痒くなるけれども、赤堀の根明なキャラクタがーすごく良い。

前作で、岩楯刑事の赤堀先生への思いが、恋愛含みな感じがして、今作では離婚調停中。
ふたりの関係に進展があるのかと思ったけれども、警察官の倫理観は立派でそんなことはなく。
そもそも恋愛感情なんてなくて、私の読み違いだけだったのかな。





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ネタバレあり

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ジェフリー・ディーヴァーのスティール・キスを読み終える※ネタバレあり※ [本]

リンカーン・ライムシリーズ第12弾「スティール・キス」
事件はそんなに複雑な感じではなかったし読みやすい。
その分だけ、どんでん返しのミステリー感はあんまりなかった。

この作品は、シリーズの転換期というか、新しい人たちが仲間になる。
ひとりは強制的ではあるのだけれども。


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貴志祐介のミステリークロックを読み終える※ネタバレあり※ [本]

貴志祐介のミステリークロック
防犯会社経営者でもある榎本シリーズは、榎本へ密室解明を依頼する弁護士の青砥との掛け合いが面白い。掛け合いにすらならない青砥の暴走推理がいい。負けず嫌いで自らの美貌に自信たっぷりのキャラクターがいい。

4つの短編からなる本。
読んでると、なんか知ってるなぁと感じて、トリックの答えも想像通り。なぜ?と思ってネット検索したら、ドラマ化されていた。

密室1のゆるやかな自殺
密室2の鏡の国の殺人
この二つはドラマ化されているので、ドラマを見ていた人にはあまり面白くないと思う。
特に鏡の国の殺人は、トリックが難解でよくわからない。

表題の密室3「ミステリークロック」もトリックが複雑でわからない。
こいつ怪しいなと思った人物が、犯人だった。

密室4「コロッサスの鉤爪」
トリックは良かった。単純ではあるけれども、そのものを知らなければ絶対に見破ることはできない。
青砥と榎本のやり取りも一番面白かった。



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サンドローネ ダツィエーリの「死の天使ギルティネ」を読み終える※ネタバレあり [本]

ジェフリー・ディーヴァー絶賛の「パードレはそこにいる」の続編「死の天使ギルティネ」

今作品も面白かった。
結末には驚いたけれども、三部作ならそれでいいのかなとも思う。
だけど、訳者あとがきで最終章に続くとわかるし、翻訳作品はいつ発売されるかわからないから、こういった結末は困る。全部翻訳されてから、パードレはそこにいるを読んで、楽しかったら第二、第三を読んだ方がいいと思う。


ネタバレあり



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サンドローネ ダツィエーリの「パードレはそこにいる」を読み終える※ネタバレあり [本]

イタリア人小説家の翻訳を読むのは初めて。
文庫本の帯に、ジェフリーディーヴァー絶賛と書かれていたので読む。

面白かった。
イタリア人の女優はモニカ・ベルッチしかわからないのだけど、主人公のコロンバはモニカ・ベルッチとは違うので、イタリア人ではないけれどもガル・ガドットをイメージ。
基本的に男はあんまり具体的なイメージを持って読まないのだけど、もうひとりの主人公のダンテはサッカー選手のリオネル・メッシを病弱にしたイメージで読んだ。

ダンテの育った環境が特殊だから仕方がないのだけれども、後遺症にイライラしちゃう部分が多々あり。
コロンバもPTSDに苦しんでいて、最初に自傷行為をする場面があって、重たい雰囲気で読みづらいなと感じたけれども、読み進んでいくと、それに対しても挑んでいくコロンバの戦いがあって良かった。


ネタバレあり

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新聞小説 三浦しをんの「愛なき世界」を読み終える [本]

読売新聞の朝刊に掲載されていた三浦しをんの「愛なき世界」を読み終える。
本ではないので、読み終えたって感じはあんまりなくて、終了まであとどのくらいあるの?って感じで読むのも良い。

恩田陸の「消滅」を読んだ後、しばらくよんでいなくて「花咲舞が黙ってない」を読んだ流れで、読んでいたのだけれども、調べたら昨年の10月12日からだったから、ずいぶん長かったな。文庫本にすると特に長いわけでもないのかな。

ドラマチックな展開は特にななく、日常のゆるやかな流れのを丁寧に描いた作品。
植物の研究の説明の箇所は退屈だったけれども、まっすぐな不器用な人物の明暗を藤丸と本村で表現してあって、そのペアが素敵だった。

とはいえ、植物研究に没頭する本村に、藤丸の愛が届いて欲しかった。
藤丸の懸命に輝く光を食べて愛を成長させて欲しかった。


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知念実希人の時限病棟を読み終える※ネタバレあり※ [本]

仮面病棟に続いて知念実希人の病棟シリーズ「時限病棟」
田所病院を舞台は同じだけれども、話の繋がりはそれほど深くないというわけでもないけれども、登場人物はまったく違う。リアル脱出ゲームの小説。


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知念実希人の仮面病棟を読み終える※ネタバレあり※ [本]

怒涛のどんでん返し!!と帯にあるけれども、そんなにどんでん返しでもなかった。
読みやすくてすいすいと読んでいけれる軽さがあっていいとは思うけれども、きっとこいつが真犯人だろうなってのは推測しやすい。最初から怪しかったから。それが期待を裏切らない結末ではあったし、無理矢理の展開で犯人をひねり出してしまう展開ではないのは良い。


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真保裕一の「ローカル線で行こう!」を読み終える※ネタバレあり※ [本]

行こう!シリーズ第二弾
第一弾のデパートへ行こう!と話が繋がっているわけではなく、まったく無関係だし、ストーリー展開違う。

ローカル線で行こう!は、赤字のローカル線の社長に転職してきた新幹線のアテンダント(社内販売員)が、鉄道会社を再建していく、サクセスストーリー。

とはいえ、真保裕一なのでミステリー要素もあり。
この作品においては、そんなに必要なかったというか、事件の解決に奮闘する部分が長いし、警察ができないことを、素人三人くらいでどうにかなるのか疑問に思うし、無理がある。



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五十嵐貴久の「リバース」を読み終える※ネタバレあり※ [本]

恐怖のストーカー女「リカ」シリーズの最終章というか、リカの幼少期の話。
読みにくかった。リカの家に家政婦としてやってきた長野の田園地帯で育った純粋な18歳の女の子が、郷里に住む父親代わりの神父へ送る手紙の形式で書かれている。

年代がちゃんと書かれていないけれども、危篤と知らせるのに電報が利用されているから、かなり昔なのかな。大卒初任給の件があったけど、どこに書かれていたのかわかんなくなってしまったから、その辺から調べればちゃんとわかりそうではある。

ネタバレあり





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真保裕一のデパートへ行こう!を読み終える※ネタバレあり※ [本]

贈収賄事件に揺れる百貨店の閉店後の深夜に起こる群像劇。
複数の人物たちが相互に絡み合ってくる関係が明らかにされていく展開を単純明快に読みやすく描いてある、優秀なエンタメ作家の真保裕一の作品。


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ジェフリー・ディーヴァーの扇動者を読み終える※ネタバレあり※ [本]

ジェフリー・ディーーヴァーの扇動者
リンカーン・ライムとキャサリン・ダンスはディーヴァーのシリーズ作品2本柱

今作は、伏線がいろいろあって騙されたって結末で良かった。
シリーズ最高傑作だろう。




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ピエール・ルメートルの「傷だらけのカミーユ」を読み終える※ネタバレあり※ [本]

週刊文春ミステリーベスト10で3年連続1位の作家ピエール・ルメートル
カミーユ警部のシリーズ第3弾にして完結編。

タイトルとおりの傷だらけになるカミーユ
読んでるのもつらい。小柄なカミーユには似つかわしくないタフな展開。
そんなことを言ったら小柄な人への蔑視になってしまうけれども、過去の作品でもタフな警部ではあったけれども、孤軍奮闘の今作はつらい。

ネタバレあり

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